農業

輸出補助金

『現代の食料・農業問題』鈴木宣弘 米国の穀物への不足払い制度や酪農の用途別乳価制度は、輸出にも国内向けにも支払われるため、明らかに輸出補助金部分を含んでいるにもかかわらず、輸出を特定した(export contingent)支払いでないという形式的理由からWTO…

農地の分散

『誰も教えてくれない「農業」商売の始め方・儲け方』大森森介 借地の中には、雑草と潅木が生い茂る荒れ果てた遊休地もあり、これを耕すのにもかなり苦労したようだ。 田中さんのケースのように農地が分散していることは作業的なデメリットもあるが、一般的…

農家の医療費

『現代農業 二〇一八年十一月号』農文協 早稲田大学が埼玉県本庄市で調査したところ、農家の平均寿命は非農家よりも男性で8・2歳、女性1・6歳長かった。また、75歳以上の高齢者897人の医療費を調べると、農家のほうが約3割少なかったという。 農家は年をとっ…

時代の流れを踏まえた原点回帰

『JAに何ができるのか』奥野長衛 佐藤優 佐藤 地域に根差すというJAの精神の原点に回帰するというわけですね。 奥野 私は、苦しい時は、「原点のことを考えよ、原点に戻れ」と言うんやけどね。 佐藤 しかし、その回帰は、どうやら単なる回帰ではない。グロー…

JAグループの有り難み

『JAに何ができるのか』奥野長衛 佐藤優 佐藤 都会にいるとあまり感じませんが、例えば、北海道の農村地帯の過疎の村などに行くと、コンビニなんかありませんからね。道内で一番よく見かける地場系コンビニのセイコーマートすらない村でも、Aコープが地域の…

富国強兵と農業政策

『JAに何ができるのか』奥野長衛 佐藤優 奥野 どうして、戦前の帝国大学では、そんなに農学部のステータスが高かったのでしょう。 佐藤 私は、時の明治政府が推進した富国強兵の基本は工業ではなく農業だったからだろう、と考えています。柳田國男を論じた本…

強欲資本主義に対抗する「協同組合」の意義

『JAに何ができるのか』奥野長衛 佐藤優 奥野 佐藤さんは、宇野弘蔵の「三段階論」を応用し、現在の状況を見事に分析してくださいましたが、最近、資本主義の抱えている問題点を炙り出したトマ・ピケティというフランスの学者もいます。今でいうビッグデータ…

資本主義の行きつく先は恐慌と戦争

『JAに何ができるのか』奥野長衛 佐藤優 佐藤 新自由主義は、18~19世紀のイギリスで展開した自由主義とのアナロジーで見ていく必要があるでしょう。資本家が自由を享受し、勝者が利益を総取りするシステムである点において両者は共通します。違いは資本の種…

問題の本質

『コーヒー、カカオ、コメ、綿花、コショウの暗黒物語』ジャン=ピエール・ボリス フェアトレードは、確かに、ひと握りの普通に貧しい生産者の生活を改善している。しかしヨーロッパ諸国がフェアトレードにばかり注目を集めることで、逆に問題の本質がぼやけ…

カカオ

『コーヒー、カカオ、コメ、綿花、コショウの暗黒物語』ジャン=ピエール・ボリス チョコレートの原料であるカカオの世界最大の生産国であるコートジボワールでは、国際金融機関による強引な市場の自由化により、国内生産者の利益はなくなり、ついには底なし…

コーヒー

『コーヒー、カカオ、コメ、綿花、コショウの暗黒物語』ジャン=ピエール・ボリス 二〇〇〇年初頭、コーヒーの国際相場価格は史上最低価格を記録した。高品質のラテンアメリカ産アラビカ豆などを取引するニューヨークの一次産品市場では、相場価格がキロ当た…

米が変わって糖尿病が増えた

『木村秋則と自然栽培の世界』木村秋則 編 昔、糖尿病はすごく少なかった。国民の10%あるかないかだった。米が変わってからそうなった。 仙台の人にお願いしてササニシキを作ってくれと。ササニシキなんて今、種ないよと。ササニシキ、何とか種見つかって、…

農業の大規模化こそが地方を貧しくしている

『現代農業 二〇一八年一〇月号』農文協 高橋勇次 新潟で家族3人で稲作をしています。ふだん車に乗っていると、荒れた農家の庭や水田が目につきます。後継者がいないのかと想像します。 私は、農業の大規模化が地方を貧しくしている元凶ではないかと思います…

遺伝子組み換え食品反対運動

『遺伝子組み換え食品の表示と規制』天笠啓祐 02年11月17日、除草剤耐性稲「祭り晴」の開発に反対する全国集会が名古屋市で開催され、約600人が参加した。祭り晴は、遺伝子組み換え作物の開発・販売企業としてはトップのアメリカ合衆国(以下アメリカ)の巨大…

けっして経営内容がよいとはいえない

『世界食料戦争 増補改訂版』天笠啓祐 モンサント社は、けっして経営内容がよいとはいえない企業である。大量の訴訟を抱えているということ、債務国アルゼンチンへの進出で、思ったように売り上げが回収できないこと、それに加えてアラバマ州でのPCB汚染訴訟…

偽善的な慈善事業

『世界食料戦争 増補改訂版』天笠啓祐 米国では、ビル・ゲーツ財団が、途上国の人々を救うためと称して、ビタミンを増強したり、高収量をもたらす農作物研究に二五〇〇万ドル寄付することを決めた。同財団は、モンサント社の科学者を取締役に迎え入れ、寄付…

有機栽培で育った健康なお茶

『21世紀の子どもたちと地球のためにお母さんができること』坂下栄 何年か経って、完全に農薬を使わないで生産されるようになったお茶を、農薬を使って作ったほかのお茶と比べてみました。味の違いを感じていたので、味の違いは植物の構造の差としても現れる…

南側諸国の経済と、従属理論

『生物多様性〈喪失〉の真実』ジョン・H・ヴァンダーミーア イヴェット・ペルフェクト 一九世紀末から二〇世紀初頭にかけての経済アナリストたちは、こうしたパターンが生じる基本的な仕組みについて意見が一致していた。つまり、南側諸国も、先進国とまった…

カリスマ的な大型動物相

『生物多様性〈喪失〉の真実』ジョン・H・ヴァンダーミーア イヴェット・ペルフェクト 生物多様性のうちでも特定のものばかりに格別の関心が集中している。ゾウなどの「カリスマ的な大型動物相」以外の生物が一般大衆の想像を喚起することは、ほとんどない。…

おかゆ

『生物多様性〈喪失〉の真実』ジョン・H・ヴァンダーミーア イヴェット・ペルフェクト ところが、一八世紀の終わりごろ、西ヨーロッパで食糧危機が迫ってきた。小麦はいつの時代も主要農産物であったが、その食べ方は階級によって違っていた。下層階級の人々…

ティータイム

『生物多様性〈喪失〉の真実』ジョン・H・ヴァンダーミーア イヴェット・ペルフェクト ティータイムは、何にもましてイギリスにふさわしい習慣だが、昔の王様、公爵、伯爵の習慣が起源というわけではなく、もとはと言えばイギリスの植民地主義の結果だった。…

ベトナム政府「米モンサント社に枯葉剤被害者への賠償責任」

ベトナム政府「米モンサント社に枯葉剤被害者への賠償責任」https://www.viet-jo.com/news/social/180825083139.html 外務省のグエン・フオン・チャー副報道官は23日、米国の裁判所が、米農薬大手モンサント(Monsanto)の除草剤ががん発症の原因になったとし…

モンサント社に対する裁判

モンサントと親会社バイエル、知っておくべき5つの事柄http://www.afpbb.com/articles/-/3186001 【8月14日 AFP】農薬大手モンサント(Monsanto)の除草剤のせいでがんになったとして、同社を相手取り訴えた裁判で、原告の米国人男性が予想外の勝利を収めた…

モンサント買収

独バイエルのモンサント買収計画、米当局が承認-最後の重要ハードルhttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-05-29/P9I0SLSYF01T01 ドイツのバイエルは米モンサントを660億ドル(約7兆1900億円)で買収する計画に関し、米反トラスト当局の承認を獲…

ついにGMOに反旗を翻した

『モンサント』マリー=モニク・ロバン こうしたフランスの出来事と平行して、すでに一七〇〇万ヘクタールのGMO栽培農地が広がるアルゼンチンでは、クリスティナ・キルチネル政権がついにGMOに反旗を翻した。日刊紙『パギナ12』にモンサントを告発する多くの…

「ほんとうの悪夢」――WTO

『モンサント』マリー=モニク・ロバン 知的所有権協定の裏側――WTOにうごめく多国籍企業 GATT(「関税および貿易に関する一般協定」)とは、一九四七年に、当時の資本主義国の勢力によって、国際貿易の関税を調整する目的で組織された会議である。一九八六年、…

生物特許と「経済的植民地化」

『モンサント』マリー=モニク・ロバン 「生物特許は、植民地の歴史と切り離せません」とヴァンダナ・シヴァは言った。「英語やスペイン語、ドイツ語で特許を意味する『パテント』という言葉は、そもそも大航海時代の『特許状(lettre patente)』という言葉に…

ボパールの大災害

『モンサント』マリー=モニク・ロバン ヴァンダナ・シヴァがこの大きな問題に早くから関心を抱き、これまでにもいくつかの本を書いてきたのは、「ボパールの大災害」がきっかけである。インドのボパールで初めて会った時、彼女はそう教えてくれた。それは「…

二つの緑の革命

『モンサント』マリー=モニク・ロバン 「緑の革命が、最初から良からぬ意図をもっていたとは思いません。当初は、第三世界の国々の食糧生産を増やすという目的があったからです」とヴァンダナ・シヴァは語った。「しかし、緑の革命がもとづいていた工業的農…

積極的なロビー活動

『モンサント』マリー=モニク・ロバン 「モンサントは、とても積極的にロビー活動を行ないました」とヴァンダナ・シヴァは嘆いた。「たとえば二〇〇一年一月に、アメリカの役人と科学者たちの代表団が、どういうわけか最高裁長官のA・S・アナンド裁判長と面…