レーオ・ナフタ

『世俗宗教としてのナチズム』小岸昭

 トーマス・マンの長編小説『魔の山』(一九二四年)に、ブルジョア社会への憎悪の固まりのような人物レーオ・ナフタが登場して、次のように言う。
 「時代が必要とするもの、時代が要求するもの、時代がやがて実現するもの、それは――恐怖(テロル)です。」(佐藤晃一訳)(p76)