指導的な主唱者たち

『ナチズムの歴史思想』フランク=ロタール・クロル

 レジームの指導的人物のうち、イデオロギー的および政治的な影響力という二つの基準を同じように満たすのは、アドルフ・ヒトラー自身のほかには、アルフレート・ローゼンベルク、リヒャルト・ヴァルター・ダレー、ハインリヒ・ヒムラーおよびヨーゼフ・ゲッベルスだけである。彼らはみな、特有の仕方で細部にいたるまで仕上げられた世界観、およびこの世界観に対応する歴史像を提供することができた。しかも同時に、彼らは全員、重みはそれぞれ非常に異なっていたとしても、政治的実践の領域でこの世界観とこの歴史像を広めるための行動の可能性、権力行使の可能性、影響力行使の可能性を手にしていた。その限り、ナチズムの思想内容を人物に即して再構成することによって、同時に、個々のイデオロギーの担い手にそれぞれ服属させられたナチ支配機構の諸分野・諸領域についての本質的な認識を得ることができる。(p19)