科学に対する批判

『なぜ遺伝子組み換え作物に反対なのか』ジャック・テスタール

 訳者あとがき  林昌弘

 本書は、フランスで二〇一二年十二月に出版された”À qui profitent les OGM?”の全訳である。タイトルを直訳すると、『GMOは、誰の利益になるのか』となる。このタイトルには次のような意味が込められているのだと思う。

 「文学、絵画、演劇などに対する批判は一般的に行なわれる一方で、科学に対する批判が科学全体の否定と受け止められるのはおかしい。科学が目指すのは市民全体の利益であり、遺伝子組み換え作物は、われわれの文化を破壊しながら一部の多国籍企業に利益をもたらすだけの科学技術だ。私はそのような科学の利用には反対だ」。(p93)