2018-06-12から1日間の記事一覧

穴を掘る者

『自然農という生き方』川口由一 辻信一 辻 昔、ヨーロッパ人たちがアメリカ大陸を「新大陸」と呼んで入っていったとき、そこに暮らしていた先住民たちをディガー(穴を掘る者)と呼んで馬鹿にしました。そして、彼らは棒しか持たず、耕作ということも知らない…

緑の革命

『自然農という生き方』川口由一 辻信一 緑の革命 二〇世紀後半、世界銀行などが主導して行った第三世界の飢餓を減らそうとした試み。農薬と化学肥料を用いて一時的に収量は上がったが、多くの国で地力の喪失などが起こり、かえって貧困にあえぐ人々を増やし…

一〇をつかって一をとる

『自然農という生き方』川口由一 辻信一 辻 現代的な農業では、食糧から一カロリーを取るのに、一〇カロリーを使っていると、よく言われますね。これでは大赤字です。(p69)

転換期

『自然農という生き方』川口由一 辻信一 川 終戦直後は食糧不足でしたから、食糧の大切さに気づいていたときでした。農業は大事だ、長男は農家を継ぐべきだという考えのもと、農家の長男は農業高校に行かせる風潮がまだ少しありました。ぼくは、中学を卒業し…

農業の近代化の果て

『自然農という生き方』川口由一 辻信一 世界中の農業は近代化の果てに、今やいのちの世界から遠く隔たった場所に行きついてしまっている。農と食という、つまり人類の生存の基盤そのものが、市場競争の中にまきこまれ、さらにグローバルな自由貿易の渦中に…

やりがいをつくる

『自然農という生き方』川口由一 辻信一 川 人が口にする食べものが、心身を損ねるものならば、肉体が衰退し、精神が荒廃し、生命力が軟弱になってゆきます。徐々に、確実に…です。物質文明、科学文明、都市文明、消費文明に身を置くことによって、私たちは…

幼い頃の遊び

『自然農という生き方』川口由一 辻信一 辻 お父さん、お母さんから、どういう子どもたちに育ってほしい、という要望はあったのでしょうか? 川 どういう子どもに育ってほしいというのはなかったのではないでしょうか。子どもを食べさせることに精一杯で、た…

大人たちの気持ちは暗かった

『自然農という生き方』川口由一 辻信一 川 やはり、大人たちの気持ちは暗かったですね。それは子どもにも別なく伝わっているから、昼は野原で遊びまわって子どもなりの楽しさがいっぱいで、毎日、家に帰りたくないのです。日が暮れてくるとそれぞれの家に帰…