2018-06-02から1日間の記事一覧

いろりの火は、原子力の火より赤かった

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 山小屋ではロウソクの光で書も読み、縫いものもするが、下界では二百Wの電灯の下でまだ暗いという。 「時代(時間)と場所(空間)を超えると、いろりの火は石油より暖かい」と私は言った。 その証明を求める青年等に、 「…

日本人は何を食べるべきか

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 極限すると、農林省の役人は、ただ一つのことを知る努力をすればいいと思うんです。それは、日本人は何を食べるべきかということです。この一つのことを、追究し、何を日本では作るかということを決定すれば、それでほ…

違う結果

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 私が高知の試験場にいたときもそうでした。戦時中ですから、とにかく多収穫をねらう。多収穫をやるには、どういう技術をもち寄ったらいいか、という試験設計をつくる場合に、肥料部は最大に肥料をやっていくという設計…

雨は下から降る

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 「自分は、サンフランシスコから、ここへ来るまでの景色を目を皿のようにして見ていたけれど、サンフランシスコをちょっと離れるとすぐに褐色が始まる。砂漠化してゆく過程がよく現われている。そして、サクラメントの…

壁土

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 褐色の草になって、キツネのしっぽに化かされて、雨が降らなくなって、雲が出なくなってきた。そこへもってきて、その後の近代農法は機械化をし、化学肥料を使い、農薬を使う農法が発達した。 自分は、足で歩き、土を掘…

アメリカの農民は裕福でない

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 アメリカへ来るまでは、日本の農家の窮状を訴えて、農作物や畜産物をあまり輸出しないでくれ、とアメリカの農民に頼むつもりでいたんですが、どっこい、そうじゃない。見てみると、アメリカの農民がいかに苦しいか、と…

くったくもない阿呆

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 人間は万物の霊長で、人間ほど利口な動物はないという。 知恵をつかった、壮大な核戦争ができるのは動物の中で人間だけである。 第一、馬鹿を笑うことができるのは人間だけである。 先日、大阪駅前の自然食の主人が、七…

戦争も平和もない村

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 蛇が一匹の蛙を横ぐわえにして、草むらの中に入る。女の子が悲鳴をあげる。一人の青年が憎悪の感情をむきだしにして石を投げつけた。他の青年が笑った。石を投げた青年に、「君は何をしたことになるのかな」と私は問い…

味の本質

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 色の次に味の面から食物の本質をうかがってみよう。 「食べてみなきゃわからないという。が、食べてみても、人それぞれ時と場合で美味しくもなり、不味にもなる。味の本体は何か、どうして味が把握されるか……と言えば、…

食物と薬

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 結局、本当の味っていうものは、人間の体にいいものということになる。食物と薬というのは二物でなく、表裏一体のものです。現在の野菜は、食物ではあっても薬にはならないが、改良されなかった昔のものは、食用にも薬…

企業農業は架空

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 実を言いますとね、この近代農法、企業農業という言葉が出てきたときに、私は、これに徹底的に反対したんです。企業農業というのは、儲ける状態になってるときには、そりゃ、言ってもいいけれども、日本の農業はそうで…

より悪質化し、内攻していく

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 魚の汚染や、海の汚染の問題もですね、本当に水産庁の人が止めようとしておられるのかどうかと、私は責めているのではありません。その、汚染というような問題でも、食品公害の問題でもそうですが、それを解決するのに…

マグロの水銀

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 たとえば、こういう話があります。当時、マグロの水銀中毒が論ぜられていた時でありましたけれども、水産庁の役人が、マグロの水銀がいかに恐ろしいかということを、最初さかんに話されました。その恐ろしさというもの…

眼鏡の発明

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 結局、人間が、その知恵と行為でもって、何か悪いことをする。悪いことをしておいて、それに気づかないままに放っておいて、その悪いことをした結果が出てくると、それを懸命に訂正する。そして、その訂正したことが効…

農村のやすみ

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 だから、百姓が大経営をすればするほど、物心両面に追いまわされて、結局、そういう精神生活から遠ざかってしまうんです。キリストは、心の貧しき者、神に近しと言った。心の貧しき者というのは、心が素朴で、さらに、…

小農

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 国際分業っていうのが、現在の農政経済学者あたりの、支配的な考え方なんですが、農業というのは、本来、分業で、特殊な地域で少数の者がやるべきというんじゃなくてですね、すべての人間が、自分の生命の糧を自分で作…

自然と放任

『自然農法 わら一本の革命』福岡正信 終戦前に一度ミカン山へ入って、自然農法を標榜したときに、私は無剪定ということをやって、放任した。私ははじめ、「放任」ということと、「自然」ということを、ごっちゃにしていたんですね。ところが、枝は混乱する…