2018-05-01から1日間の記事一覧

源氏物語との触れ合い

『全訳 源氏物語一』紫式部 與謝野晶子 訳 角川文庫 解説 逸見久美 古典文学との触れ合い わが十二ものゝ哀れを知りがほに読みたる源氏枕の草紙 「二六新報」明治44・6・20 源氏をば十二三にて読みしのち思はれじとぞ見つれ男を 「朱葉集」92 大5・1刊 右の…

焼失した「晶子源氏」

『全訳 源氏物語一』紫式部 與謝野晶子 訳 角川文庫 解説 逸見久美 焼失した「晶子源氏」 これまでは独学ひと筋で『源氏』に執心してきた晶子だったが、明治三七年五月から翌三八年七月まで続いた新詩社内での源氏を読む会に仲間入りした。……このころ鉄幹、…

新訳源氏物語

『全訳 源氏物語一』紫式部 與謝野晶子 訳 角川文庫 解説 逸見久美 『新訳源氏物語』は全訳というより意訳であり、省略も多々あった。前記の一文に続けて晶子は、『新訳源氏物語』について「自由模写」とも書き、さらに、 主として直ちに原著の精神を現代語…

新新訳源氏物語

『全訳 源氏物語一』紫式部 與謝野晶子 訳 角川文庫 解説 逸見久美 源氏原稿の焼失後、多くの著作の他に、晶子は「源氏物語礼賛」(「明星」大11・1)の歌を巻物や短冊、色紙に書いたり、『日本古典全集』(正宗敦夫、與謝野寛、晶子の共編)を編纂するなど多忙…

出版

『全訳 源氏物語一』紫式部 與謝野晶子 訳 角川文庫 解説 逸見久美 右の「あとがき」によれば、これより前に金尾文淵堂は東京から大阪へ移っていたが、『新新訳源氏』出版が「機縁になつて東京で氏の再起がかなへば」という晶子の念願もあって出版の運びとな…

姉と慕った親友

『源氏物語のモデルたち』斎藤正昭 紫式部の姉が亡くなった時期は不明であるが、この姉の死去が紫式部にいかに大きな衝撃を与えたかは想像に難くない。母の面影を知らずにして育った紫式部にとって、常に身近な姉の存在は大きな精神的支柱であったはずである…

『源氏物語のモデルたち』斎藤正昭 「薫る中将」の特徴と言えば、その名の通り〈香しい体臭〉、そして出生の秘密絡みの〈道心〉である。その体内から発する芳香については、次のようにある。 香のかうばしさぞ、この世の匂ひならず、怪しきまで、うちふるま…