旧ブログと準備編

ニャー太郎のブログhttp://nyatarochan.hatenablog.com/

ともしび

『ルター 世界の名著23』松田智雄 編 詩篇講義 あなたのみ言葉は、わが足のともしび、わが道の光です。(一一九・一〇五) これは驚くべき言葉である。なぜ、わたしの目のともしび、または視力の光と言わないのだろうか。いったい、足に光が与えられて道を見る…

謙虚な愛

『ルター 世界の名著23』松田智雄 編 詩篇講義 わたしは、あなたの律法を愛しました。(一一九・一一三) キリストの律法はすべての人に仕え、すべての人に対してみずからを負い目ある者、劣れる者とする謙虚な愛である。(p406)

ただ罰する人たち

『ルター 世界の名著23』松田智雄 編 詩篇講義 主よ、あなたの怒りをもって、わたしを責めず、あなたの激しい怒りをもって、わたしを懲らしめないでください。(六・一) ただ罰する人たち、ただぶどう酒を注いで無益に、そして癒すことをせずに矯正しようとす…

自己を弾劾する者

『ルター 世界の名著23』松田智雄 編 詩篇講義 それゆえ、不義なる者は審きに耐えない。(一・五) 義なる者は、何よりもまず自己を弾劾する者である。それだから、義なる者は日に七たび倒れても、また起きあがるのだ(箴言二四・一六)。なぜなら、義なる者は罪…

従順

『ルター 世界の名著23』松田智雄 編 詩篇講義 したがって、わざの大きさで従順の大きさを測り、命ぜられたわざを少ししか行なわないということをもって従順の僅少なることを測るのは、愚の骨頂である。神は犠牲ではなく従順を求めたもう。神ご自身はより大…

ルターの回心の根拠

『親鸞とルター』加藤智見 さて自分の力によっては罪から逃れ得ないとするルターの苦悩の根底には、「神の義」という問題があった。彼は全能の神が義をもって罪を責め罰すると考えていたからである。しかしルターの見方は次のように逆転された。「昼も夜も考…

受動的な「神の義」

『ルターを学ぶ人のために』金子晴勇 江口再起 編 この回想文でルターは、神の「能動的義」と「受動的義」を区別することによって、自分が何を発見し認識したのかを示している。この能動的、受動的という言い方自体は、ルターにおいて、一五一四年秋以降の「…

信仰によって義と認められ

『カルヴァン』渡辺信夫 ルターが宗教改革の中心的使信として叫んだのは「信仰のみによる義認」であった。「義認」とは義であると認められること、すなわち罪あるものとはみなされないこと、あるいは罪をゆるされることである。(p160)

信仰のみ

『カルヴァン』渡辺信夫 神の前に全く無力である人間像が、近世の初頭に出現したことを不思議に思う人があるかもしれない。そのような人間像は、むしろ中世のものではないだろうか。ところが、中世の思想をしらべてみた人は、中世には、カルヴァンのそれのよ…

キリスト者の自由

『ルター 世界の名著23』松田智雄 編 キリスト者の自由 第一 キリスト者とは何であるか、またキリストが彼のために確保して与えてくださった自由とはどんなものであるか。 これについては聖パウロも多く書いているが、根本から分かるように、私は次の二つの…

奴隷的意志

『ルター 世界の名著23』松田智雄 編 奴隷的意志 教皇派神学者たちが、あるいは少なくとも彼らの父であるペトルス・ロンバルドゥスが教えていることのほうが、これよりははるかに我慢のできるものだ。彼らは、自由意志とは識別の能力であり、次に、選択の能…

アメリカのユダヤ人の危機

『イスラエル、イラク、アメリカ』E.W.サイード 数週間前、ジェニーンの包囲攻撃が行なわれていたのとほぼ同じ頃、ワシントンではイスラエルを擁護する派手なデモが開催された。演説したのは上院議員や主要ユダヤ系団体の幹部、その他の有名人など、広く衆目…

スキーの技術

『スターリン、ヒトラーと日ソ独伊連合構想』三宅正樹 フルシチョフによれば、フィンランド人は、赤ん坊が歩くのを覚えるより先にスキーを覚えるほどスキーの技術にすぐれており、ソ連軍は、高速自動ライフル銃を装備した、フィンランドのスキー部隊に遭遇し…

ドイツとポーランドの関係

『スターリン、ヒトラーと日ソ独伊連合構想』三宅正樹 一九三九年八月に入って、ポーランドとドイツとの関係は悪化の一途をたどる。駐独英大使ヘンダーソン(一八八二~一九四二年)の回顧録『使命の失敗――ベルリン 一九三七~一九三九年』は、彼が現場で体験…

巨額の借款

『スターリン、ヒトラーと日ソ独伊連合構想』三宅正樹 日中開戦後は、英米両国政府から巨額の借款が蔣介石の国民党政権に供与された。米国政府は、四〇年三月七日に二〇〇〇万ドル、九月二五日に二五〇〇万ドル、一二月二日には一億ドルの借款供与を決定して…

ドイツよりも英仏を非難したスターリン演説

『スターリン、ヒトラーと日ソ独伊連合構想』三宅正樹 後藤新平が世を去ってからほぼ一〇年後の一九三九年三月一〇日、モスクワで開催された第一八回ソ連共産党大会初日にスターリンが行なった報告演説は、世界の注目を集めた。…… この政策は、スターリンの…

後藤新平と松岡洋右

『スターリン、ヒトラーと日ソ独伊連合構想』三宅正樹 かなりの限定をつけなければならないけれども、一九四一年四月一三日に、第二次近衛内閣外相の松岡洋右がモスクワで調印した日ソ中立条約は、松岡が後藤の日ソ提携の遺志を継いだものと見ることも可能で…

後藤新平の新旧大陸対峙論

『スターリン、ヒトラーと日ソ独伊連合構想』三宅正樹 後藤新平は新旧大陸対峙論を提唱して、生涯を通じて革命前および革命後のロシア(ソ連)との友好関係の確立をめざした。後藤の言う新旧大陸対峙論とは、新大陸、とくに急激に勢いを強めつつある米国に対抗…

後藤新平の日露提携への執念とスターリンとの会談

『スターリン、ヒトラーと日ソ独伊連合構想』三宅正樹 一九二八(昭和三)年一月七日、後藤新平はモスクワでスターリンと会談した。後藤は「中国の政情は益々混乱を極め、このまま放置すれば大乱のもととなるでありましょうが、貴方のご見解はいかがでしょうか…

イギリス帝国主義の継続

マハトマ・ガンディーと原子爆弾 ― 核抑止論と非暴力運動の意味https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files/public/3/38050/20150903132211523228/hps_36_1.pdf 1945年12月30日の演説で、ネルーはアメリカとソ連を、「強大な膨張主義者」と呼ぶと、次のように批…

オランダ軍が用いた武器

マハトマ・ガンディーと原子爆弾 ― 核抑止論と非暴力運動の意味https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files/public/3/38050/20150903132211523228/hps_36_1.pdf たとえば、1945年10月に、ネルーはインドネシアでオランダ軍が用いた武器が、ラベルを剥がしたアメ…

インドシナ戦争

『サルトル/メルロ=ポンティ往復書簡』 インドシナ戦争 日本の敗戦後、独立を目指した旧フランス領インドシナ三国とフランスの間で戦われた第一次インドシナ戦争のこと。劣勢に立ったフランスは徐々にアメリカの軍事援助への依存を高めたが、一九五四年五月…

原子爆弾投下の影響

『サルトル/メルロ=ポンティ往復書簡』 メルロ=ポンティの返信 われわれがストックホルム宣言に署名しなかったのは、次のようなわけだった。この宣言は、原子爆弾を非難すること――これには誠実な人間であれば誰であれ賛成せざるをえない、そうじゃないか?…

ジャムハ

『蒼きあまたの狼たちよ』木村毅 進んで一一九二年半ばの頃には、モンゴル高原にある二十万の部衆のほとんどは、次の四つのうちのどれかに属する部衆、というようになっていた。 〇 トオリル・ハーンの輩下にある者。 〇 テムジンの輩下にある者。 〇 なおも…

ベトナムのカンボジア侵攻

『そうだったのか!現代史』池上彰 ポル・ポトは、反ロン・ノルのゲリラ活動中には、北ベトナムの支援を受けていましたが、政権をとると、反ベトナムの態度を強く打ち出します。 かつてのカンボジアは、アンコール・ワットなどを作り出したクメール王朝が衰…

カンボジア内戦

『そうだったのか!現代史』池上彰 とりわけベトナム戦争中は、北ベトナムが南ベトナム民族解放戦線を支援するため、さまざまな軍事物資を、ホーチミン・ルートを通って運びました。このルートが、カンボジアの領内を通っていたのです。 当時のカンボジアの…

懲罰作戦

『ドイツを焼いた戦略爆撃』イェルク・フリードリヒ ダムを爆撃したこの「懲罰作戦」は、かつてイギリス空軍が行った中でも最も輝かしい作戦とされる。攻撃は正確に遂行され、その効果は絶大であった。……この洪水によって、合計およそ一三〇〇人の民間人が溺…

清国の武力威嚇で高まる開戦論

『「昭和の大戦」の真実 正』黄文雄 さかのぼって、当時の清国については、アヘン戦争以降、弱体化の道を歩んだかのようにしばしば論じられているが、実際には日本の明治維新とほぼ時を同じくして、西洋の軍事技術の導入による富国強兵運動(洋務運動)を開始…

政治勢力

『アメリカ外交50年』ジョージ・F・ケナン 岩波現代文庫 大戦の開始前、世界の陸軍力と空軍力の圧倒的部分が、ナチス・ドイツ、ソヴェト・ロシアおよび日本帝国という三つの政治勢力の手に集中されていた。これらの勢力はどれも、西側民主主義に対して深刻な…